章 1319

一般の人にとって八十万というのは、間違いなく巨額なお金だ。

宗強のような人物でさえ、小娘を「借りる」ために八十万を出すのは割に合わないと思うだろう。

しかし、島国から来た田中さんは、まるで魔がさしたかのように、どうしても黄東東を「臨幸」したいと言い出した。しかも露骨に「この小娘を何とかできるかどうかが、これからの交渉に大きく関わる」と表明したのだ。

この老いぼれスケベの言葉を聞いた宗強は大喜び。もはやいくらかかるかなど気にせず、素早く再びチェックブックを取り出し、さらさらと五十万の小切手を書き、びりっと破って楚錚に渡しながら淡々と言った。「ほら、お前の彼女を売った金だ。さっさと消えろ、消えろ!...