章 1373

2012年9月22日の昼間、皆はまだ三時間以上にわたる「光影の蛇」を目の当たりにしたというのに、夜空には月が出ていなかった。

中国の旧暦によれば、今日は旧暦八月七日、上弦の月のはずだった。

日が暮れるとともに現れるはずの月が姿を見せないことに、数十万のマヤ教徒たちは不安を感じていた。昼間の天気は良好で、天気予報も今夜が曇りだとは言っていなかったのに、なぜ月が出ないのか。これは何か異変の前触れなのではないか。

月が「予定通り」現れないことで、この不安な空気は急速に広がり、やがて異様なほど重苦しいものとなった。多くの人々は何かがおかしいと感じながらも、勝手にこの場を離れる勇気もなく、ただ愚かにもそ...