章 1548

柴放肆は今、一人の人間を最も憎み、また最も恐れている。

柴大ゼウス王が最も憎む相手が誰なのかは、ここで多くを語るまでもない。それは馬鹿でも分かることだからだ。

もっとも、柴放肆が最も恐れる相手がゼウス王だということは、馬鹿には分からないかもしれないが。

先ほどの夢の中で、柴放肆は鞭を振るってゼウス王を散々に懲らしめたものだ。

だが残念なことに、それはただの夢に過ぎなかった。

現実では、彼は依然としてゼウス王を最も恐れている。彼女の神秘さを、彼女の……神秘さを恐れているのだ。

だから、スティーブンが「ゼウス王」という三文字を口にした瞬間、柴放肆の顔色が一変した。屈み込むと、一気にステ...