章 1556

ゼウス王がどうやってマグシェヴィッチを見つけたのかは、ここでは詳しく述べない。

ただ彼がゼウス王の最後の希望だったということだけを知っておけばいい。

マグシェヴィッチは懐に隠していたものを扉の後ろの小さなテーブルの上に置くと、すぐにハサミを手に取り、小さな曲を口ずさみながら通路の方へ歩いていった。

休憩室のドアの後ろに立っていたゼウス王は、マグシェヴィッチの足音が遠ざかるのを聞いてから、ゆっくりとドアを開け、外に出た。

昨日ゼウス王が工具室に残した暗号に従い、マグシェヴィッチは今日、彼女が必要とする物資を持ってきていた。傷口を洗浄するためのアルコール、薬剤、食料などだ。

ゼウス王は工具室に入る...