章 1572

万年の岩窟の中に、現代社会の扉が二つ発見されるという、その事実だけで異様さが漂い、神経を張り詰めさせるには十分だった。

楚鋭が静かにするよう合図すると、黄東東は目を見開いて、あちらの様子を食い入るように見つめていた。

楚鋭は扉を開けた後も、しばらくじっと動かずに待っていた。冷たく澄んだ空気を感じる以外に、特に異常な気配は聞こえなかったため、再び慎重に手を伸ばして左側の扉を開けた。

左側の扉板が開くと、外からの乳白色の光が差し込んできた。それほど明るくはなかったが、扉の向こう側の世界がぼんやりと見えるほどだった。

扉の向こうには何があるのだろうか?

楚鋭はゆっくりと頭を差し出し、扉の向...