章 1608

「胡が唐を滅ぼした」という因縁がなくても、楚鐘は老秦に対して心から敬意を抱いていた。

それに、かつて老秦は楚鐘の息子を救ってくれたのだ。これは天大の恩義だった。今回たとえ老秦が息子の味方をして彼の女を奪おうとしていても、楚鐘は...確かに快く思わないだろうが、だからといって老秦に大きな不満を抱くことはないだろう。父親として息子を助けるのは当然のことなのだから。

しかし、楚鐘が秦玉関を尊重しているからといって、蘇寧に対しても同じように敬意を払うわけではない。特に彼はすでに秦老七の言葉から、ある意図を感じ取っていた。

「はは、秦七叔の言わんとすることは分かりますよ」

楚鐘は微笑んで、蘇寧に視線を...