章 223

「狩り」をしたがっていた少女を追い払った後、楚鋭はグラスを手に持って大広間を目的もなくふらふらと歩き回っていた。楚玄武がどこに行ったのかも見えなかった。

その間、同じような下心を持った女性たちが何人も近づいてきたが、楚鋭はとても礼儀正しく断っていた。大広間の隅にあるソファに辿り着き、ようやく腰を下ろした瞬間、香水の香りが漂ってきた。顔を上げると、先ほどステージで『彼の愛は戻らない』を歌っていた黄雅軒が、愛らしい姿で目の前に立っていた。

「愛らしい」というのは、少女が美しく、みずみずしいという意味で、純粋な少女を表現する専用の言葉でもある。

本来、黄雅軒は楚鋭の心の中では純粋な少女だったの...