章 309

「楚鐘、1509号スイートルームの灯りは六分五十四秒前に消えた。目標はおそらく半睡眠状態に入ったはずだ。現在は三時二十九分、東が白み始めるまであと一時間四十分ほどだ」

商離歌は携帯の時間を確認しながら、後部座席に横たわる楚鐘に告げた。「さっき観察したところ、天上人間クラブのロビーには少なくとも十人の警備員がいる。ビルの外周は十三分おきに三人の警備員が巡回している。天上人間は全部で三十四階あり、南側の壁面には、直径二・五センチの鉄筋製避雷針の他に、PS樹脂製の排水管がある。おそらくあなたの七十二キロの体重と、登攀時に加わる八十六キロの力にも耐えられるはずだ」

商離歌はそう言いながら、振り返っ...