章 353

サルさんの態度の突然の変化に、車内でこの一部始終を見守っていた林朝明と趙市長は喜びのあまり狂喜した。

楚鋭が車の前に来て、人質犯が彼と話したいと言った時、この二人の京華の高官たちは、慌てて車から降り、楚鋭の手を握り、何も言わずにただ手を振り続けた。彼らが興奮するのも無理はなかった。もし楚鋭が現れていなければ、この事態をどう処理すればいいのか見当もつかなかったからだ。

外交に関わる問題で、外交には小事はない。

「よし、楚鋭、何人か連れて行くといい。犯人の感情を安定させて、絶対に人質を傷つけさせるなよ!事が済んだら、私が直々に君の功績を上に報告する!」林朝明は楚鋭の肩を力強く叩き、賞賛の気持...