章 406

「美しい生活」への憧れを胸に抱き、身長180センチのルースは、まるで鷹がひよこを掴むように、半死半生で小柄な那夜燦燦を左脇に抱え、右手に銃を持ちながら、秋野杏子の後に続いて大股で実験室を出た。

「外で待っていて」秋野杏子は基地全体を制御する操作室の前に到着すると、拳銃を取り出してルースに手を振った。

「OK」ルースは意図を理解し、那夜燦燦を抱えたまま通路の壁に寄りかかった。

那夜燦燦はさきほどルースたちの会話から知ったばかりだった。彼女というMD遺伝子ウイルスの実験体は、二つの実験体としての使命を果たした後も、目の前のこの変態たちに連れられてメキシコへ戻り、彼女たちと一緒に別種の「性的幸...