章 409

一時間半後、秦朝と葉初晴はエンジンを一度も起動させなかった高速ボートに乗り、次第に穏やかになる水流に身を任せ、外界から十五時間を隔てた後、再び青い空、柔らかな白雲、明るい韓国の陽光、そして彼女たちが心配していた人々の姿を目にした。

すでに数時間もヨットの最前部に立っていた荊紅命は、ボートに座る秦朝たちを見た瞬間、いつもの冷たい目に一瞬の喜色が浮かんだが、すぐに暗くなった。秦朝と葉初晴の姿は確認できたが、楚鋏の姿がないことに気づいたからだ。

荊紅命が何か命令を下す前に、花残雨と北宮錯たちは急いでロープを手に取り、ボートに向かって投げた。

秦朝は手を伸ばしてそれを受け取った。

心の中で軽く...