章 480

楚鐘の苦悩する姿を見たことで、商離歌はどれほど彼に尽くす愚かな女だとしても、心の奥底では深く傷ついていた。

商離歌は心の痛みを抱えながら足早に部屋を出たものの、あの男と一生を共にするという思いは微塵も揺らいでいなかった。

今や楚鐘は彼女の友であり、兄であり、恋人であり、彼女の命そのもの、彼女の全てだったから。

人が「全て」を失ってどうして生きていけるだろうか?

たとえその人が夜梟(イエシャオ)と呼ばれる存在だとしても、それは許されない!

だが、部屋を出た商離歌は本当に途方に暮れていた。次にどうすべきか分からず、今夜目にしたあの光景をもっと後悔していた。

城南夜総会を離れたい気持ちは...