章 714

「くそっ、なんだよお前ら、いつも尻を狙ってくるんだ!卑怯者め!」

先ほど黎元漢を仕留めた時、楚錚の左の尻に一太刀浴びせられていた。

今度は相手を一突きした瞬間、またも右の尻を刺されてしまった。このままではベトナム人は男の尻に何か特別な執着でもあるのかと思わざるを得ず、一瞬恥ずかしさを覚えた。相手に止めを刺す余裕もなく、身体を縮めてハリネズミのように地面に伏せるしかなかった。

「うああっ!」ベトナム人が傷を負って怒りの叫びを上げた後、楚錚は体を弾ませ、鯉の滝登りのように立ち上がって敵と最後まで戦おうとした瞬間、目の前に赤い光が走り、続いて地面が激しく揺れた。

まずい!

この二文字が夜空を...