章 867

誰でも知っている、衛星電話でなければ、あるいは特別な周波数で通話する携帯電話でもない限り、深山ではほとんど電波が届かないはずだ。

しかし今、蒋公瑾は携帯電話の画面に満タンの電波表示を見て、一瞬呆然とした。これはどうして可能なのだろう?これは衛星電話ではないのに、どうして基地局のないはずの深山で電波が入るのだろう?ああ、わかった。この人跡まれな険しい山の中には、私の目に見えない基地局があるに違いない。

蒋公瑾はそう考えながら、携帯をしまって腰を曲げ、茅の束をつかみ、苦労して乱石を一つ越えた。すると、彼の前に背を向けて立っている柴放肆の姿が見えた。

銀灰色のスーツを着て、両手を背中で組んでい...