章 931

楚さんと那夜さんが清掃室で「良い事」をしていたところを人に見られそうになり、残念ながら途中で終わらざるを得なかったが、今の那夜璀璨の気分は日本に戻ってから最高のものだった。

那夜璀璨は固く信じていた。あの男が来た以上、母娘は藤原太子の脅威から解放されるのだと!

だからこそ、機嫌が良くなった彼女は、婿である藤原太子に対して、姑らしい本来の姿を見せたのだ。「太子様、あなたと戯雪にはまだ話し合うことがあるでしょうから、私は先に失礼させていただきますね」

那夜璀璨はそう言うと、藤原太子の返事も待たずに軽く一礼し、娘に向かって「いい子にしているのよ」という視線を送り、数人の皇室女性メンバーに付き添...