章 981

実は、沈雲が楚鉦に氷河時代の解毒薬を持っていることを知った時から、彼らの「義理の親子」関係を利用してこの薬を手に入れられると考えていたのだ。

事実、その通りだった。楚鉦は沈雲というこの義理の妹に対して良い印象を持っていなかったが、いわゆる「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の逆で、彼女が楚天台の義理の娘を自称する裏に何があるにせよ、ただ彼女が楚龍賓を「おじいさん」と呼んだという理由だけで、彼は無償で解毒薬を与えるつもりだった。どうせ配合は極秘だが、製造コストはそれほど高くないのだから……

しかし楚鉦は全く想像していなかった。幼い頃から計算高く、人のために何かをするとき、あるいは何かを頼...