章 355

「あれは何だ?」女性警官は驚いて尋ねた。

欧陽志遠は強い霊気を感じ、それは虹色に輝く門から発せられていた。この虹色のアーチ状の門は寒蝉子が閉関している領域で、これは渡劫期の修行者だけが持つ虚空世界だった。

「まさか寒蝉子に何かあったのか?」欧陽志遠は眉をひそめて呟いた。

彼は危険な気配を感じなかった。これは意外なことだった。通常、誰かが寒蝉子の修行禁地に無断で足を踏み入れれば、必ず殺されるはずだ。しかし今、周囲の空間には何の動きもなかった。

「上に行って見てみよう!」欧陽志遠は声を潜めて手招きした。「皆、気をつけろ。ここは隠世の高人の修行禁地だ」

言い終わるや否や、欧陽志遠は豹のよう...