章 1007

一般に、特別に綺麗なお姉さんの前では、陳飛はいつも英国留学で身につけた英国紳士の振る舞いを存分に披露するのだった。

ただ、表面上の格好つけは完璧なのに、内面はさほど成長していないだけのことだ。

陳飛の目は、無意識のうちにお姉さんの露出している数少ない部分へと視線を向けてしまっていた。

さりげなく振る舞う受付嬢は、陳飛が差し出した観客席の座席カードを確認した後、会議場内部へと電話をかけた。

陳飛に背を向けて小声で何か言った後、顔を上げて微笑みながら言った。「お客様、確認が取れました。左側の通路からお進みください。ただ、競売会はすでに30分ほど始まっておりますので、入場の際は他のお客様のご迷惑にな...