章 1040

電話は受付嬢からのものだった。

市局の李毅局長が直々に裴総を訪問されているとのことだ。

明らかに、李毅は葉百霊が陳飛を殴打した件について来たのだろう。彼ほどの市局局長が自ら裴瑾瑜を訪ねて来て、しかも「訪問」という言葉を使うとは、かなりの面子を立ててくれていると言える。

「李局長には貴賓室で少々お待ちいただいて、私がすぐに迎えに参ります」

通常、こういった状況なら裴瑾瑜が気にかける必要はない。

夏可欣がきちんと対応してくれるからだ。

彼女が下に降りて李毅を案内して戻ってきたとき、裴瑾瑜はすでに功夫茶を淹れて待っていた。

「裴総、ご丁寧にありがとうございます」

茶の香りを嗅ぎ、李毅はこれが...