章 314

「以前の沈氏グループでの地位配分からすると、一番上にいるのは必ず会社のトップで、社長か取締役会長のはずだ」

陳飛は思わず舌を巻いた。

エレベーターのドアが開くと、陳飛は周南音の後ろについて外に出た。

一見して高価そうなドアの前に来ると、陳飛はようやくそこに「社長室」と書かれているのを確認した。

陳飛は一瞬固まった。社長?まさか、周南音がSADの社長だったりして?だとしたら、自分の立場は一気に彼女の足元にも及ばないことになるじゃないか。

案の定、周南音はノックもせずにそのままドアを開けて中に入っていった。

陳飛はこんな会社に入ったことがなかった。全国のトップクラスの人材でさえ、京都のSA...