章 580

陳飛は軽く溜息をついて体を反転させた。どう考えても、あいつがそこまで馬鹿なはずはないだろう。自分だったら少しは考えるはずだ。わざわざ遠路はるばる会いに来てやったのに、まるで嫁入り前の娘みたいに恥ずかしがって会うか会わないかなんて、一体どういうつもりだ?少しは察しろよ。

これからは、ここで食って飲んで遊んで過ごして、明後日の夜に一回り偵察に出るだけだ。

考えてみると陳飛もかなり嬉しかった。もともと蘇浅語との約束は二ヶ月の期限だったが、今の様子だとそんなに長くかからずに片付きそうだ。

実は陳飛が最も気にしているのは、やはり資料の問題だった。今回の件でなにか手がかりが見つかるかもしれない。

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