章 616

幸いにも陳飛は昼間に十分眠っていたため、夜間は常に警戒を怠らずにいられた。彼の最初の武器は、拾った一本の棒だった。

とにかく何か手に持っているほうが何もないよりはましだ。これが人間として最低限の安心感というものだ。普段外出するとき、財布と鍵とスマホを持っていれば、どこへ行っても安心感があるのと同じことだ。もちろん、財布にお金が入っているという前提だが。

前半の夜、陳飛は少しの間うとうとしたが、後半になると、もう眠る勇気がなくなった。安全な武器がなければ、眠るという行為がとても困難なことになってしまう。

彼はしゃがみ込んで考えた。現代人は高度な科学技術に頼りすぎて、ほとんど手作業の能力を失...