章 840

この道程は順調とは言えないが、とにかく人を連れて戻ってくることができた。

紆余曲折を経て、昼頃になってようやく陳飞たちはアパートに到着した。

陳飞がドアを開けた瞬間。

劉炳雲の眉がぴたりと寄せられた。

彼は急いで息を止め、念慈に小声で注意を促した。「気をつけて息を吸わないで、ひどい死臭がするぞ」

陳飞は鼻を鳴らして匂いを確かめた。

部屋から漂ってくるのは、あの奇妙な香りだった。

確かに吐き気を催すような匂いではあったが、死臭とまでは言えないだろう。

劉炳雲はゆっくりと部屋に入っていった。

尹暁萌はまだベッドにじっと横たわっ...