章 440

「よし!弟よ、君の言うとおりにしましょう!」

趙茹はあっさりと言い、福伯に目配せした。

福伯は察して、書斎を後にした。

李二虎は趙茹がなぜ王燕に言及したのか理解できなかったが、趙茹の態度からすると、彼女は自分の元カノをあまり追い詰めるつもりはないようだった。

あんな女、関わらないのが一番だ。

「色好きな弟よ、さっき主婦から季鶴軒に電話があってね、36番のセラピストにもう一度施術してほしいって。彼女の体調を整えてあげてほしいんだって」と趙茹は続けた。

「……」

李二虎は何と言えばいいのか分からなかった。

また36番のセラピストを装って葉暁雯に施術するのか。

仮面をつけ、『蘭陵王入陣曲』のBGMが...