ためらっている

第百九十六話 躊躇

ジェイデン視点

リアーナの苦痛の叫び声が、クリスを俺たちのいる場所の近くまで引き寄せたに違いない。

彼に気づいたが、警告する間もなく、彼は転がっていた呪具につまずいた。

その物体に直接触れたことで、彼はバランスを崩した。脚からエネルギーが奪われたのだ。

「うわっ!動けない!」と彼は叫んだ。

一時的に麻痺させたのか?そうなる可能性は推測していた。「クリス、しっかりしろ!」

だが、俺より先にローガンが来て、俺に向かって拳を放った。身をかがめてそれをかわしたが、俺のメイトが彼の手を掴み、捻り上げた。

俺はクリスのもとへ逃れた。

リアーナがローガンの腕を背後に引き寄せたが、彼は...