結婚式 (終わり)

第二百三章 – 結婚式?(了)

クリス視点

(一ヶ月後)

ブルーブルーム、ブルーファイア、シルバーパックを解放するために使ったインクが、俺の親指にこびりついていた。

赤ん坊の肌に感染するかどうかは分からなかったが、生まれてきたら、何としてもこの手で抱きしめてやりたかった。

あのパックたちは、就任式の数日後にはブラックローズ王国に再編入されていた。

俺は彼らから解放され、これからは自分の家族に集中する時だ。それ以上は何も望まない。

ヴァネッサが俺に気づき、部屋に駆け寄ってきて引き留めた。「待って、まだ陣痛中よ!」

なんだと? 俺は手を宙に振った。「もう何分も経ってるんだぞ。なんで押し出さ...