章 15

ジョナサンは、おべっかを使う気満々といった感じで、嫌味な笑みを浮かべる。

「やあ、アレックス。ホッケーとかでかなり忙しいのはわかってるんだけどさ……一緒に何かするのって、楽しくない? ほら、公演とかで。あらすじをしっかり説明すれば、君ならきっと素晴らしい主役になれると思うんだ!」

ジョナサンのセールスマンみたいな態度に慣れていないアレックスは、ぎこちない苦笑を漏らす。

「ほら、ちょっと話すよ。それで、アルファの人狼がいて、そいつには――」

「どう思う、シンス? 僕、やれると思う?」

アレックスは、ジョナサンが本題に入る前に話を遮り、私の方を向く。

『え? なんで私に聞くの?』

彼は一心に私を見...