章 18

彼をそこで見て、血の気が引いた。不安がトカゲのように喉の奥を這い上がり、舌の裏にまとわりついて、口の中に嫌な味を残した。ヘイリーが電話で何か言っているのに気づく。バックミラーには、彼女の車が近づいてくるのが見えた。

「……あの……ま、またに、で、できないかな?」

「え?」

「ちょ、ちょっと用事ができちゃって。ま、また……あとで会お」

「……そうね、ええ、またにしましょ。看板のこと、本当にごめんね、シンシア……」

「だ、大丈夫。またね。メッセ……ジ。家に着いたら、メッセージ、して」

電話を切って、ヘイリーが走り去るまでオリヴァーを見つめながら待った。彼はドアのところに立ってポケットに手を突っ込み...