章 19

落ち着くのにかなり時間がかかった。

アレックスのハグが効いたけれど、それでも練習時間の残りはテーブルの下で身を寄せ合って過ごした。私が彼から離れようとし始めてから、ようやく彼も身を引いた。

「……大丈夫か?」

まだ声が出なくて、私はただ頷いてテーブルの下から這い出した。二人ともテーブルの陰から出て、部屋の中にじっと立っていた。

アレックスはしばらく私をじっと見つめた後、後頭部を掻きながら呟いた。

「……もし、その、また別の機会に練習したいなら、俺はそれでも構わないよ」

私は頷いた。疲れすぎて、あまり深く考えられなかった。

向きを変え、ふらつきながら自分のスマホへと向かう。幸い、プールでの一件の...