章 21

「ええと、それで。しっ、今シーズンが終わったら、プレーオフに出るんでしょ?」

「ああ」アレックスは軽く声を漏らす。彼の手はまだ包帯で巻かれているが、問題なく動かせるようだ。鼻の包帯ももうすぐ取れそうだけど、鼻にしわを寄せると顔をしかめる。

この前の試合以来、私たちは学校で一緒に過ごすことが多くなった。廊下ですれ違えば、一緒に教室まで歩いていくことだってある。いつもみたいに裏の廊下を使わないのは変な感じだけど、窓から差し込む自然光がすべてを明るく見せてくれる。

「週末の試合がいくつか残ってるけど、プレーオフは四月一日過ぎには始まるはずだ。でも、俺たちなら大丈夫」彼はニヤリと笑い、腕に力を込める。...