章 26

わたしは目を丸くして彼女を見つめ、ショックを受けていた。

「でも……どうして？」

「『どうして』って、どういうこと？　あなたは舞台の上で素晴らしかったわ！　あなたとアレックスが脚本とストーリーラインを練り上げるのを手伝ってくれただけじゃなく、あなたの演技は最高だった！　カーターが詳細を送ってくれたのよ。重要なシーンでアドリブを入れたんでしょ？　しかもそれがすごく合ってた！　あなたを裏方に留めておくのはもったいないわ。もっと舞台に立っているあなたを見たいの」

一瞬、言葉を失った。不安になってアレックスを振り返ると、彼は両手の親指を立てて見せた。でも、それがまったく安心材料にならない！

「……あの...