章 74

俺たちは進路を変え、北西の山へと向かう。野営地か、基地か……それが何であれ、見つけるにはそこが一番可能性が高いと判断した。もしそこ何も見つからなければ、東へ戻りながら探せばいい。

最悪の場合、一度拠点に戻って態勢を立て直し、明日再挑戦することになるだろう。だが、あいつらを見つけるまではここを離れるつもりはない。マイケルのために。シンシアのために。

ここを離れてから、俺の体調は回復していた。距離が関係しているに違いない。ライアンと俺はリンクできないから話すこともできず、そのおかげで自分がなぜ体調を崩したのか考える時間ができた。

先ほどライアンに尋ねたとき、彼はその儀式を行える者について、長老くら...