章 80

ライアンが俺に忍び寄ってくるにつれ、痒みが耐え難くなってくる。肌が焼け爛ただれ、治りかけのように薄皮うすかわが剥むけてくる感じだ。掻きむしりたい。いっそ剝ぎ取ってしまいたいほどだ。

その感覚はますます激しくなる――まるで皮膚が内側から燃え上がっているかのようだ。

ライアンは立ち止まって俺を見ている。にやにやしているのが見て取れる。奴は行ったり来たりと歩き回りはじめた。何をしているのかは分からないが、今は考えることすら難しい。体が変化している最中に、奴の動きを追うことなどできない。

この予期せぬ、未知の感覚には戸惑うばかりで――

そして、怒りがこみ上げてきた! 何が起きているのか分からない、でも...