第2章
十日間の契約、その初日にして、私はすでに自分の決断を疑っていた。
ルイスはずっと家から出ていない。書斎の椅子に腰かけ、普段なら敵対的買収の時にしか見せないような集中力で、ラップトップの画面を十四時間ぶっ通しで見つめている。メディア帝国を築き上げた男は、もう涙を流すことはない――ただ静かな怒りに身を焦がすだけだ。
「パスワードが承認されました」彼がようやく私の暗号化されたクラウドストレージをこじ開けると、コンピューターがチャイムを鳴らした。
私は彼の椅子の後ろに浮かんで、自分のデジタル履歴が彼の目の前に晒されていくのを見つめていた。三年間隠し続けてきた日記。LINEのやり取りのスクショ。私の実家の口座への不審な振込を示す通帳の記録――二人の共有口座から、まるで風呂の栓を抜いたように流れ出していったお金。
昨日の朝の日付になっている、私の最後の日記を読み、彼の顎に力がこもった。
「今日、離婚届にサインした。これでようやくルイスも、私という重荷から解放される。もう彼も、自分のお金が私の家族という底なしの沼に消えていくのを見なくて済むかもしれない。また母から電話があった――またしても『緊急事態』。私が築こうとするものすべてを破壊していく彼らのために、私がＡＴＭになることにもう疲れた」
「なんてことだ、ジョスリン」彼の声はかすれていた。「どうして言ってくれなかったんだ？」
言おうとした、と叫びたかった。私が家族の金銭的な搾取について口にするたび、彼はそれを「家族への忠誠心」だと言って取り合わなかったり、「援助する余裕はある」と提案したりした。だが今、白日の下に晒された証拠を見て、私は以前には決して分からなかったことを理解した――彼は、事態がどれほど酷かったのか、本気で知らなかったのだ。
ルイスは携帯を取り出し、番号をダイヤルした。彼が話し始めた時、その声は氷のように冷たいものに変わっていた。
「ジェームズか？ ルイスだ。スウィフト社の与信枠をすべて即座に凍結してくれ。そう、一族の事業すべてだ。それから、過去五年間の全取引について、徹底的な会計監査を依頼する」
満足感は、もっと甘美なものであるはずだった。だが、溜飲が下がるはずの胸に、虚しい痛みがあるだけだった。
幽霊になって二十時間が経つが、いまだにこの世界のルールがよく分からない。固いものに触れようとすると、素手で煙をつかもうとするような感覚がする。
しかし、ルイスが私の家族の金融帝国を組織的に破壊していくのを見ていると、胸の内で何かがざわめいた――かつて反撃していた頃の少女の、かすかなきらめきが。
私は部屋の隅にあるスマートスピーカーに意識を集中させた。魂の案内人が言っていた、未練についての言葉を思い出しながら。スピーカーは沈黙している。私は持てる限りの集中力を、その一点に注ぎ込んだ。その努力は、水中で叫ぼうとするような感覚だった――消耗するばかりで、虚しい。
何も起こらない。
その時、ルイスの携帯が鳴り、部屋の向こうからでも母の甲高い声が聞こえてきた。
「ルイス？ 私たちの与信枠が凍結されたって、どういうこと？ 何かの間違いでしょう――」
「間違いじゃない、お母さん」彼の声はガラスを切り裂くようだった。「ジョスリンの記録を見つけた。お母さんたちがどれだけ私たちの生き血を吸ってきたか、正確に把握したよ」
電話の向こうの沈黙が、すべてを物語っていた。
「彼女がそのせいでいなくなったんだ」とルイスは続けた。その静かな怒りには、何か危険なものが宿っていた。「ジョスリンが死んだのは、忠誠を尽くす価値もない家族を失望させることに耐えられなかったからだ」
私はもう一度スピーカーで試みた。今度はもっと強く念じる。魂が薄く引き伸ばされるような緊張感があったが、突然――
「あなたの腕の中に永遠にいて、あなたが私に感じさせてくれるのと同じ気持ちを、あなたに感じさせたい……」
私たちの曲。初めて一緒に踊った時の、あの曲。音楽が書斎に満ち、ルイスは完全に動きを止めた。
彼はスピーカーの方へ勢いよく顔を向け、目を見開いた。「ジョスリン？」
音楽は始まった時と同じくらい唐突に途切れ、私たちは呆然とした沈黙の中に残された。ルイスは、まるで爆発でもするかのようにそのスピーカーを凝視している。
この小さな勝利に意気揚々となるべきだったのだろうが、彼の顔に浮かんだ表情――希望と恐怖が入り混じったそれ――が、存在しないはずの私の胸を締め付けた。
「アレクシス、プレイリストを再生したか？」ルイスはスマートスピーカーに尋ねた。
「有効な音楽コマンドは検出されませんでした」ＡＩは機械的に答えた。
ルイスは机から身を引くと、手で髪をかきむしった。ストレスを感じた時に彼がする、大学時代からの癖だ。変わらない習慣もあるものだ。
「もし君がここにいるなら」彼は誰もいない部屋に向かって言った。声が震えている。「もしどうにかして聞こえているなら――すまなかった。ああ、ジョスリン、本当にすまなかった。あいつらが君に何をしているか、気づくべきだった」
浮遊する視点から彼を見つめていると、私の中で何かが変化した。怒りはまだそこにあったが、何か別のものによって複雑になっていく。それは、危ういほどに理解に似た何かだった。
彼はコンピューターに向き直り、私が永遠に隠されていると思っていたフォルダをクリックした――私たちの自宅オフィスの監視カメラ映像だ。私の家族が訪ねてきた時の何時間もの記録。私がお茶を淹れている間に母が私たちの財務書類を漁り、誰も見ていないと思って兄が私の宝飾品をポケットに入れる様子が映っていた。
「すべて手に入れた」ルイスは虚空に向かって言った。「すべての窃盗、すべての操作を。あいつらは君にしたことの代償を払うことになる」
彼の声に含まれた悲しみに、私は名付けようのない何かに引かれ、もっと近くへと漂っていった。
「君に一人で対処させるつもりなんてなかった」彼は囁いた。「こんなことになるなんて、思ってもみなかった」
あの契約にサインして以来初めて、私はこう考えることを自分に許した。もしかしたら――ほんの、もしかしたら――私たちの結婚生活で壊れてしまったのは、私だけではなかったのかもしれない、と。
ルイスはコーヒーカップを手に取り、震える手で一口すすると、机の上に強く置いた。
「ジョスリン」彼は部屋に向かって、私に向かって、見えないけれどなぜかそこにいると分かっている幽霊に向かって言った。「もしここにいるなら――もしこれが少しでも本物なら――机を一度、ノックしてくれ。頼む」
私は彼の震える手と、その目に宿る必死の希望を見つめた。契約はあと九日。この壊れた男が私の許しに値するのか、それとも復讐に値するのかを決めるための、九日間。
私は手を伸ばし、幽霊としてのエネルギーのすべてを、あの素朴な陶器のマグカップに集中させた。
コーヒーカップが、木の机の上で一度、カタッと震えた。
ルイスは息を呑んだ。そして私は、死んでから初めて、自分がとんでもない過ちを犯したのではないかと思った。
