58話

クリードとの家庭教師は順調に進んでいる。彼は実は信じられないほど頭が良くて、ただ自分を活かそうとしないだけなんだ。彼が腰を据えて集中すれば、すべてが簡単にできる。彼が望めば、クラスでトップになることだってできるはずだ。

私たち二人とも学校の勉強やオーケストラ、社交イベントで忙しいから、セッションの時間として合意できたのは土曜日の早い午後と日曜日の遅い午後だけ。今日は、オーケストラのリハーサルの後を急いで、最上階までエレベーターで上がり、ミランダが開けてくれるまでノックしている。

「やあ」と彼女は言って、後ろに下がる。「クリードはシャワーを浴びてるけど、くつろいでていいよ」。彼女が青と白のス...