25

第二十五章 - ダーツ

マック視点

俺たちは駅の方向へと歩き続けた。シドニー行きの次の電車がいつ出発するのかは分からないが、すぐだといい。この町にはどうも、マーヴェリックを不安にさせる何かがあるようだった。人間とほぼ同数の狼がいるように思える。

駅に戻り、シドニーへの帰りの切符を購入した。次の電車は二十分後にプラットフォームに到着する予定だった。俺たちは青い金属製のベンチに腰を下ろし、人間の観光客たちと一緒に待った。

『自動販売機のところに男性のシフターが三人』キャシーが念話で伝えてきた。視界の隅にその姿を捉えることができる。

『反対の端にあと二人』俺も念話で返した。そのがっしりとした体格...

ログインして続きを読む