第125章

「これは俺の問題だ。久恵叔母さんが口を出すことじゃない」

原田桐也は無表情で原田久恵に言い放った。

原田久恵が怒りに任せてさらに問い詰めようとしたその時、原田光紀が進み出た。「久恵、あの時のことには事情があったんだ。絵美ちゃんの母親はやむを得ず家を出たのであって、絵美ちゃん自身は無実だ。真相も知らずに彼女を責めるのはやめろ」

光紀までもが安藤絵美を庇うのを見て、原田久恵は怒りのあまり血を吐きそうになった。

「父さんが病院で寝たきりになっているのを忘れたの? 父さんを危篤に追いやったのは彼女よ。桐也、もし父さんがこのまま彼女のせいで亡くなったら、それでも彼女と結婚するつもり? 良心が痛...

ログインして続きを読む