第575話私を捕まえに来たの?

レベッカは硬い笑みを無理やり浮かべた。「アンソニーじゃなくて、私なの。私から仕掛けたの。最初は彼も同意しなかったけど、私が強引にね」

彼女は酔ってはいたが、記憶喪失ではなかった。昨夜の詳細は思い出せないものの、何が起こったのかは漠然と把握していた。

レベッカの後悔に満ちた表情を見て、ウィノナは猛烈な罪悪感に襲われた。昨夜、レベッカをリーガルオークスに留めておくべきだったのだ。「それで、今はどう思ってるの? アンソニーと付き合ってみるつもり?」

「いいえ」

ウィノナはレベッカのそっけない拒絶に驚いた。「本当に彼に興味ないの?」

あんなことがあった後なのだから、少しでも興味があれば試して...