第5章

 桜花高校の生徒総会で、佐藤真理は俯きながら、震える声で全校生徒と教職員に謝罪した。

 彼女の隣に立つ学年主任は、まるで無理やり蝿を飲み込まされたかのような硬い表情を浮かべている。

「江川花さんの制服の上着を盗んだと誣告した件について、謝罪します。これは私の嫉妬と悪意による不適切な行為でした……」

 私は演台の傍らに立ち、壇の下の生徒たちの驚きに満ちた顔を見渡した。

 江川花は私のすぐそばで、背筋をまっすぐに伸ばし、落ち着いた表情で立っている。彼女がこれほど毅然とした姿を見せるのは、これが初めてだった。

 その日から、江川花の学園生活は目に見えて変化した。

 いじめはほとんどなく...

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