第21章 トラブル

白石凛が無反応なのを見ると、成田ミンは苛立ち、手にしていたノートを破り始めた。

描かれていたのは最初の一枚だけ。残りは白紙だ。破られた紙片が雪のように床へと舞い落ちる。

「まだ出て行かないの?」成田ミンは眉をひそめた。「さっさと息子の家から出て行きなさいよ。あの子に近づかないで!」

「小さい頃からうちの昴をたぶらかして、子供も産めないくせに居座り続けて……早死にした父親そっくりね!」

白石凛は何も言わず、成田ミンの目の前まで歩み寄った。

その形相は陰鬱で、成田ミンは気圧されて立ちすくむ。

凛は手を伸ばし、成田ミンの肩にかかっていたバッグを乱暴に奪い取った。

クロコダイルのエルメ...

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