第22章 封殺

西園寺昴の視線に気づくと、彼女は男の袖口を掴んで甘えるように揺らした。

「スバルお兄ちゃん……家が火事になったって聞いたけど、大丈夫? お姉ちゃんもきっとショックを受けてるはずだから、ちゃんと慰めてあげてね」

神田ミユは、いかにも箱入り娘といった風情で小首をかしげる。

西園寺昴は無表情のまま、後部座席のドアを開け、神田ミユに乗るよう顎でしゃくった。

その動作に、神田ミユは目を丸くした。

こんな真昼間から、外で? いくらなんでも大胆すぎるのでは。

心臓が早鐘を打つ。

まさか西園寺昴は本当に自分に惚れていて、車の中でスリルを味わいながら情事に及ぼうというのか。

神田ミユは期待と不...

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