第51章

白石凛は西園寺昴と鉢合わせるのを恐れ、検査を終えると長居することなく、早々に退院の手続きを済ませた。

彼女が去った直後、ちょうど上の階へ上がってきた年村リリは、白石凛の姿を認めるなり、とっさに物陰に身を隠した。

(待って、あのクソガキ、どうしてまた産婦人科に?)

もし彼女の言う通り、本当に西園寺昴と離婚するつもりなら、なぜあの妊娠しやすくなる薬とやらを、まだ嬉々として飲み続けているというのか?

白石凛というあのクソガキは、昔から強情で、妙に勘の鋭いところがあった。

年村リリの脳裏に、先ほどお腹を抱えるようにして去っていった白石凛の姿が蘇る。

普通に考えれば、プールの冷水に浸かった...

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