第57章 黒木蓮との出張

雲井アンも意外そうな顔を見せた。

「白石さん、君も港エリアへ?」

「ええ。マラカイトの仕入れが必要で、取引先がみんなあちらにいるんです」

白石凛は隠すことなく答えた。

「白石さん、まさかこんなご縁があるとはね」雲井アンは目に見えて嬉しそうだ。彼はとても熱心に提案した。「どうだい、せっかくだから一緒に行かないか? 向こうに着いてからも行動を共にしよう」

「いいですよ」

白石凛は快く承諾した。確かに、女一人で知らない土地を歩くより、二人の方が何かと心強い。

雲井アンはジュエリー鑑定においてトップクラスの実力を持っており、その見識は白石凛のデザインにも大きな刺激を与えた。二人は意気投...

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