第8章
「松本?」私は凍りついた。「うちの会社の新人デザイナーの、松本奈々ちゃんのこと?」
颯斗の顔が、険しく翳る。「香織、あいつはあんたの会社の新入りってだけじゃない。警察署で働いてた、私の元同僚だ」
えっ?!
頭の中で何かが弾けた。私に企画のアドバイスを求めてきた、あの可愛らしくて純粋そうに見えた子が、実は颯斗の元同僚だったなんて。
「そん……な……、どうして……?」私の声は震えていた。「だって、あの子、まるで新卒みたいだったし、それに刑事Fの企画のインスピレーションについて聞いてきて……」
「くそっ!」颯斗は椅子から勢いよく立ち上がった。固く握りしめられた拳が、ミシリと音を立て...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章

6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章

10. 第10章

11. 第11章


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