第47章 彼女の正義は私が守る

部屋には古宮桐也と古宮爺さんだけが残されていた。

古宮爺さんは先ほどまでの厳しい表情を少し和らげ、古宮桐也のベッドに近づいた。

「さっきは何をしていたんだ。千葉晴美は代わりに嫁いできただけだぞ。うちと千葉家に婚約がなければ、あんな身分で貴様に嫁げると思うか?美咲はお前の実の妹だろう。それなのに千葉晴美の味方をして妹を助けないとは。あの時はたとえ嘘でもかばうべきだったんだ」

今でも覚えている、自分が結婚すると言った時の彼の反応の激しさを。

古宮桐也は眉をひとつ上げ、古宮爺さんに問い返した。

「じゃあ、おじいさんの考えでは、さっきは美咲が晴美を冤罪に陥れるのを黙って見て、警...

ログインして続きを読む