58話

セレネの視点

私が目覚めるとき、私たちはすでにアスフォデルに戻っていた。まぶたを開くと、激しい銀色の瞳が目に入り、その奥には愛情が輝いていた。見慣れた手が私の髪を撫でている。バスティアンが私を眠りから誘い出す中、私は眠たげにつぶやきながら体を伸ばす。「ほら、起きたよ」彼は喉を鳴らし、私の腰のあたりにある何かを見下ろして言う。「ほら、言った通りだろう」

私は彼の視線の先を追い、胸に膨らむ幸せが喜びに変わる。ライラが私を見上げて笑っていたのだ。「ママ、すっごく長く寝てたよ」彼女は私の膝に這い上がり、抱きついてくる。「バシュンが、ママに魔法をかけたって言ってた」

「そうだよ!」彼は冗談めかして...

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