第171章

フレイヤ視点

二日後、私はエメット師範の執務室の前に立ち、手にした認定結果を見つめていた。強く瞬きをすれば消えてしまいそうな気がしてならなかった。

「エメット師範」私はドアを押し開けて声をかけた。「この認定結果ですが……書類の間違いではありませんか? 私が本当に合格したのですか?」

エメットは机から顔を上げた。その年季の入った顔に、珍しく笑みが浮かんでいた。「ああ、フレイヤ。合格しただけではない。君はここ数年で最も見事な新戦士の一人だ」

私は認定証を握りしめたまま、向かいの椅子に崩れ落ちるように座った。「普通の力じゃ勝てなかったのに……てっきり……」

「三連戦での君の戦いぶりは、驚く...

ログインして続きを読む