第1章 彼のベッドに登った!

夜も更けた頃、江口雲上(えぐちうんじょう)は接待を終え、午前零時に自宅へ戻った。

二十一歳にして、A市随一の若手富豪として知られる彼は、江口グループの舵取りとして、市内の他企業を大きくリードしていた。

日頃の接待は避けられないものの、今夜は少し飲み過ぎてしまい、玄関まで秘書に支えられての帰宅となった。ふらつきながら寝室へ向かうと、ベッドサイドのランプが柔らかな明かりを放っていた。その微かな光は、視界を完全には明るくせず、暖かく心地よい眠りを誘う雰囲気を醸し出していた。

シャワーを浴び終えた彼は、いつものように全裸で布団に潜り込んだ。

高級シルクのシーツとグースダウンの掛け布団が、まる...

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