第30章 水原さんに謝る

店員の指す方向を見ると、まるで天女が舞い降りたかのような少女が、あの純白のエルサドレスを纏っていた。

肩を露わにしたデザインが魅惑的な鎖骨を覗かせ、マーメイドラインのスカートが彼女の長身を完璧に包み込み、その優美なシルエットを存分に引き立てていた。

気品があり、優雅で、堂々としていながらも、どこか愛らしさを漂わせる姿は、目が離せないほどの美しさだった。

水原葵じゃないか?!

なんてこんなに綺麗なの!!!

杉山美咲は瞳に憎しみの色を宿らせ、水原葵を指差しながら店員に言った。

「このドレス、私が買うわ!包んでちょうだい!」

店員は困ったような表情を浮かべた。

「でも……先ほどのお...

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