マディ・ウォーターズ

セイン

クソ忌々しいパイプ爆弾だ。サイラスが作戦室でそれを調べている。エリックと志願者たちは徹夜で負傷者の手当てにあたり、四人の同胞の命を救おうと奔走した。だが、その努力は徒労に終わった。近いうちに、遺族と面会しなければならない。

「素人の仕事だな。基本は押さえているが、まともな知能があるシフターなら誰でも作れる代物だ。このクソ野郎は爆発物の基礎しか知らないか、単なる怠け者かのどっちかだ」

「境界線にはセンサーを設置していたし、交代制で監視し、一瞬たりとも隙は見せなかったはずだ。この爆発は内部の犯行だ。車の爆破に失敗し、俺に毒を盛ったのと同じ奴だろう」

俺は窓の外を見つめ、爆心地から立...

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